「努力不足」と言われ続けた僕がADHDラベルを知って朝が少し楽になった話

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「努力不足」と言われ続けた僕がADHDラベルを知って朝が少し楽になった話

はじめに|「努力不足」と言われるたびに、心が固まっていた

「またミスしたの?もっとちゃんと確認して」
「やればできるのに、努力が足りないんだよ」

学生のころから、社会人になっても、僕の周りにはいつも「努力不足」という言葉がつきまとっていました。

  • 提出物の締切をギリギリまで忘れている
  • メールの返信をしたつもりで、下書きのまま放置していた
  • 会議の日時を勘違いして、違う曜日に準備をしていた

自分でも「やばい…」「ちゃんとしなきゃ」とは思っていました。だからこそ、怒られたり「努力不足」と言われると、何も言い返せずに「そうだよな、全部自分のせいだ」と黙り込んでしまう。

家に帰るころには、仕事のクタクタと自己嫌悪がセットになっていて、子どもにイライラしてしまったり、パートナーにきつい言い方をしてしまって、そのあとまた激しく落ち込む——。

頭のどこかでは「自分は怠け者なんじゃないか」「ちゃんとできない大人なんだ」というラベルを、自分で自分に貼り付けていました。


※この記事は、医療の専門家ではない一人の体験談です。
診断や治療については、必ず専門機関に相談してください。

そんな僕が、ある日「ADHD気質」「発達障害グレーゾーン」という言葉に出会って、「もしかして、努力だけの問題じゃないのかもしれない」と見方が少しだけ変わりました。

この記事では、

  • 「努力不足」と言われ続けた僕が
  • ADHDというラベルを知って
  • 朝活×思考整理でどう自分を整え直していったか

を、ひとつの物語としてまとめました。

読み終わるころには、「努力不足な自分」から「特性に合わせて整えていく自分」へ、視点がほんの少しでも動いていたらうれしいです。

「努力不足」ではなく、「ラベル」と「特性」の問題だったかもしれない

僕が「ADHD」という言葉を初めてちゃんと調べたのは、社会人になってから1年目のことでした。

  • 同僚と同じ量の仕事なのに、自分だけ時間がかかる
  • 会議のメモを取っても、後で見返すと何を書いたか分からない
  • ToDoリストを作っても、3日でどこにいったか分からなくなる

このあたりまでは「要領が悪い自分」として受け入れていました。

でも、子どもが生まれてから状況は一気に変わります。

仕事・家事・育児のトリプルタスクで、頭の中はいつも「やることリスト」でいっぱい。そのリストも、すぐに抜け落ちていくようになりました。

「普通にできるでしょ」が、できない

職場では「このくらい普通にできるでしょ」という前提で仕事が振られます。

  • スケジュールを立てて
  • 優先順位をつけて
  • 抜け漏れなく処理していく

頭では分かっているのに、実際には

  • 優先順位をつける前に別のタスクに目がいく
  • メールを途中まで書いて別の用事に行き、そのまま忘れる
  • 「あとでやろう」と思った瞬間に、その「あとで」が永遠に来ない

失敗するたびに「努力不足」「ちゃんとして」と言われてきた結果、僕自身も「そうだ、自分は怠けている」と信じこんでいました。

ラベルを知ったとき、世界が少し書き換わった

そんなとき、本やネット記事で「ADHD」「発達障害グレーゾーン」という言葉を見ました。

  • ケアレスミスが多い
  • 片づけや段取りが苦手
  • 興味があることには異常な集中力を発揮する
  • 逆に、つまらないと思ったことが頭に入らない

その特徴を読んだとき、「これ、自分のことじゃない?」と、背筋がすっと冷たくなる感覚と、同時に少しだけホッとする感覚がありました。

「努力が足りないダメな人」ではなく
「特性のデフォルト設定がちょっと違う人」

もちろん、診断を受けるかどうかは人それぞれです。僕自身も、最初から「診断だ!」と動いたわけではありません。

ただ、

  • 自分の脳のクセを知る
  • 自分の生活の条件(仕事・家事・育児)を整理する

この二つを言葉にしたことで、「全部、自分の怠けのせい」というレッテルが少しだけゆるんでいきました。

「努力でゴリ押し」から、「整えてから動く」へ視点を変える

では、ラベルを知ったあと、何が変わったのか。

一言で言うと、

「根性でなんとかする」から
「環境と仕組みで整えてから動く」

という発想に、少しずつシフトしていきました。

僕の中でよくあるパターン

  • 夜、自己嫌悪モードで「明日こそがんばるぞ」と決意
  • 手帳にびっしりタスクを書き込む
  • 朝、子どもが早く起きたり、予定外の家事が入る
  • プランどおりに進まず、朝から崩れていく
  • 「ほらやっぱり自分は続かない」と落ち込む

これを何度も繰り返して、「自分に朝活は無理なんだ」と諦めかけていました。

でも、ADHD気質の情報を知ってから、次のように問いを変えるようにしました。

  • そもそも「びっしりタスク」は認知負荷が高すぎないか?
  • 「朝1時間でできる現実的な量」とはどれくらいか?
  • 自分の脳は「選択肢が多いと固まる」タイプではないか?

こうやって、自分を責める視点から、「どう整えれば動きやすくなるか」の視点に少しずつ移していきました。

僕がたどり着いた「朝1時間の考え方」

今の僕は、朝活1時間を、次のどれかの「モード」に分けて考えています。

  • モードA:思考を整える日(ノート・ふりかえり)
  • モードB:インプットの日(読書・勉強)
  • モードC:アウトプットの日(ブログ・資料作成など)

ADHD気質があると、「全部ちょっとずつやろう」とすると、高確率で迷子になります。

なので、

「今日はAモードだけ」
「今日はBとCを30分ずつ」

と、やることを絞ることを意識しました。

この「モードを決める」というラベル付けも、実はかなり大きな効果がありました。

  • 自分の状態に合わないタスクを無理に詰めない
  • 「今日は思考整理だけ」と決めているので、できなかった感を減らせる
  • 朝の10分でも「モードAのミニ版」として成立させやすい

「努力不足だから、もっと詰め込まなきゃ」から「特性に合わせたモードで、少しだけ前に進めばOK」へ。

ここから、朝が少しだけ生きやすくなりました。

朝1時間の使い方|要領が悪いままでも回せる3パターン

ここからは、もう少し具体的に「朝1時間、もしくは30分でも使えるパターン」を紹介します。

「全部やる」必要はまったくありません。自分に合いそうなものを、1つだけ試してみてください。

パターン1:10分思考整理+20分勉強+30分実務

こんな日におすすめ

  • 仕事で気になっているタスクが多い
  • 資格勉強も少しずつ進めたい
  • 朝のうちに、1つでも「終わった」と実感したい

流れ

  1. 10分:頭の中のメモ書き
    • A4用紙またはノートに、今気になっていることを全部書き出します。
    • 「やらなきゃ」「気になっている」「モヤモヤしていること」を箇条書きでOK。
    • ここでは「整理しよう」としなくて大丈夫です。
  2. 20分:勉強タイム
    • MOSや資格のテキストを開く
    • 1章だけ/1ページだけ、と決める
    • 「どこまでやるか」が曖昧だと暴走しやすいので、あえて範囲を小さく。
  3. 30分:今日いちばん効くタスクを1つだけ
    • 朝のメモから「今日の自分を助けてくれそうなタスク」を1つ選ぶ
    • 例:メールの返信3通/会議資料の骨組みだけ作る/明日のToDoを3つだけ決める

ポイントは「全部やろうとしないこと」です。
1つでも前に進めば、その日はもう合格にしてOK。

パターン2:あえて「思考整理だけ」の朝にする

こんな日におすすめ

  • 心がすり減っている
  • 仕事や家事に追われて、頭の中がパンパン
  • 勉強やアウトプットに向かう気力がほとんどない

流れ

  1. ノートを1ページ用意する
  2. 上に日付と「今日の気持ち」をひとこと書く(例:「正直しんどい」「ちょっと疲れ気味」など素直な言葉でOK)
  3. 左側に「現実に起きていること」、右側に「自分が勝手に想像していること」を分けて書く

例:

左(現実):

  • 昨日、上司に「もっと確認して」と言われた
  • メール返信が3つたまっている

右(想像):

  • 上司に嫌われたかもしれない
  • 仕事ができない人だと思われている

書き出してみると、「現実」と「頭の中の物語」がごちゃ混ぜになっていたことに気づきます。これだけでも、自分を責める勢いが少し弱まることがあります。

パターン3:5分×3セットの「ミニタスク朝活」

こんな日におすすめ

  • 子どもがいつ起きるか分からない
  • まとまった時間が取れない
  • 「30分」と聞くだけで気が重くなる

流れ

  1. 5分でできるタスクを3つ書き出す
    • 例:
      • ノートに今日のタスクを3つ書く
      • 本を5ページ読む
      • メールを1通だけ返信する
  2. タイマーを5分にセットして、一つずつやる
  3. 途中で中断されても、「できた5分」だけをカウントする

「5分×3セット=15分」でも、ゼロと比べたら雲泥の差です。

ADHD気質があると、「ゼロか100か」で考えがちですが、5分の積み重ねでも、1週間で見ればかなりの前進になります。

僕の朝活ログ例|「ラベル」を知ってからのリアルな1時間

ここで、ある日の僕の朝活ログを、ほぼリアルな時間軸で書いてみます。

4:10〜4:20 ぼんやりしながら、ノート1ページを書く

目覚ましを止めたあと、すぐにはシャキッと動けない日も多いです。

そんな日は、キッチンで白湯を飲みながらノートを開き、「今日の気分」「気になっていること」を箇条書きで10個くらい書き出します。

  • 昨日のミスがまだ頭にある
  • 今日やるべき仕事
  • 子どもの保育園の準備
  • 資格勉強、最近サボっているな… など

ここでの目的は、「整理」ではなく「見える化」。ごちゃごちゃした頭の中を、いったん紙の上に避難させているイメージです。

4:20〜4:40 資格勉強 or 読書タイム

この20分は、

  • MOSのテキスト1セクション
  • 情報系の参考書を数ページ
  • 仕事に関係する本の1章

など、範囲を決めて取り組みます。

以前の僕は、「今日はここまで全部終わらせるぞ!」と張り切って、途中で心が折れていました。

今は、

  • 1ページでもOK
  • 寝不足の日は、図を見るだけでもOK

というくらい、ハードルを下げています。

4:40〜5:00 今日を助けるタスクを1つだけ進める

最後の20分は、ノートに書き出した中から「今日の僕を一番ラクにしてくれそうなタスク」を1つ選びます。

例えば、

  • 上司への報告メールの下書きを書いておく
  • 午後の会議で話すポイントを3つだけメモにしておく
  • 子どもの持ち物リストを前日のうちに確認する

20分で完了しないことも多いですが、スタートだけ切っておくことが大切です。

ADHD気質があると、「着手するまで」が一番重い山になります。朝の静かな時間に「着手」だけでも済ませておくと、日中の自分がかなり助かります。

失敗した朝も、ちゃんとある

もちろん、毎日こんなにきれいにはいきません。

  • スマホを開いてしまい、そのままSNSを見て終わる朝
  • 子どもが早く起きて、ノートが3行で中断される朝
  • 単純に、布団から出られない朝

そんな日は、以前なら「ほら、結局続かない」と自分を責めていました。

でも今は、

「ADHD気質+子育て中+フルタイム」の条件で
これだけできていたら、むしろよくやってる

と、自分に言い聞かせるようにしています。

ラベルを知ったことで、「できなかった日」の解釈も、少しだけやさしくなりました。

今日から試せる「最小の一歩」3つ

ここまで読んでくださったあなたに、今日から試せる「最小の一歩」を3つだけ提案させてください。

1. 朝のノート「1行だけ」から始める

  • A4メモでも、スマホのメモでもOK
  • 「今日いちばん気になっていること」を1行だけ書く
  • それだけで、その日は合格にしてしまう

2. 5分タイマーで「1つだけ」やる

  • 資格テキストを5分だけ開く
  • メールを1通だけ返信する
  • 明日の自分が助かりそうなことを1つだけ前倒しする

「5分しかできなかった」ではなく、「5分だけでも動いた自分」を認める練習だと思ってください。

3. 自分へのラベルを、そっと書き換える

今日のどこかで、心の中でこう言ってみてください。

「私は努力不足のダメな人」ではなく
「特性と環境の中で、よくがんばっている人」だと。

一気に自己肯定感が上がるわけではありません。それでも、毎日少しずつラベルの言葉を変えていくことで、見える景色はじわじわと変わっていきます。

もっと深く知りたいときに|note「整える言葉10選」へ

この記事では、

  • 「努力不足」と言われ続けた僕が
  • ADHD気質というラベルを知って
  • 朝活×思考整理で少しずつ自分を整え直してきた過程

を、ざっくりとお話ししました。

もし今、

  • 夜になると自分責めが止まらない
  • 頭では分かっているのに、心がついてこない
  • しんどい日に読み返せる「ひとこと」が欲しい

そう感じているとしたら、noteでまとめているこちらの記事も、きっと力になれると思います。

整える言葉 10選 —心が疲れた日のために—

このnoteでは、心が弱ったときに読みたい「10個の言葉」を、小さな避難場所のように置いています。

「今日はこれだけでいいよ」「ちゃんと疲れるくらい、がんばってきたよね」そんな言葉たちが、あなたの長い一日の終わりや、これから始まる朝に、そっと寄り添えたらうれしいです。

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