やる気はあるのに動けないADHD脳|朝一歩目を軽くする考え方と工夫

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やる気はあるのに動けないADHD脳|朝一歩目を軽くする考え方と工夫

はじめに|やる気はあるのに進まない朝、ありませんか?

「今日は早めに取りかかろう」
そう決めて目覚ましを少し早くセットした朝。

子どもが起きてくる前に、

  • たまっている仕事の資料に目を通したい
  • 資格のテキストを10ページだけ読みたい
  • 洗濯とゴミ出しをサッと終わらせたい

頭の中ではやることリストが並んでいるのに、
いざ机の前に座ると、なぜかスマホを開いてしまう。

気づけば、Threadsやニュースを眺めているうちに時間が溶けていく。
そして夜になってから、布団の中でこうつぶやいてしまう。

「また今日も、動き出せなかったな…」


※この記事は、医療の専門家ではない、ADHD気質と診断された一人の体験談です。
診断や治療については、必ず専門機関に相談してください。


前回の記事
「努力不足」と言われ続けてきた僕が、ラベルを知って少し楽になった話
では、「努力不足」というラベルから、ADHDという別のラベルを知ったことで、
少しだけ自分のことを許せるようになった、という話を書きました。

ただ、ラベルを知ったからといって、
次の日からサクサク動けるようになるか? と言われると、
正直そんなことはありませんでした。

むしろ、

  • 「ADHDって分かったのに、まだ動けてない自分」が情けない
  • 「ラベルを知っても行動が変わらないなんて、やっぱりダメなんじゃないか」

と、別の意味で自分を責めてしまう時期もありました。

この記事では、その「ラベルを知ったその後」の話として、
やる気はあるのに動き出せない自分と、どう付き合っていくか を、

  • 朝活
  • 勉強・資格
  • 思考整理

という、このブログの軸から一緒に言語化していきます。


「やる気がない」わけではなく、脳のブレーキが強くかかっているだけかもしれない

まず最初に、はっきりさせておきたいことがあります。

「やる気は、ちゃんとある」

ここを、どうか疑わないでほしいんです。

僕たちがつい自分を責めてしまう構図

  • 「やることは分かっているのに、動いていない」
  • 「動いていない = サボっている」
  • 「サボっている自分 = 努力不足でダメなやつ」

頭の中では、こんな流れで「自分責めの判決」が出てしまいがちです。

でも、ADHD気質のある脳は、

  • 「新しく始めること」
  • 「まだ輪郭がハッキリしていないこと」

に対して、スタートのハードルが高くなりやすい と言われています。
(ここも、あくまで“傾向”としての話です)

仕事・家事・子育て・人間関係…
ただでさえ毎日いっぱいいっぱいな中で、

  • 情報は多いのに
  • エネルギーは足りなくて
  • どこから手をつければいいか分からない

そんな状態で、人一倍「最初の一手」にブレーキがかかってしまう。

これは、「根性がない」「怠けている」というよりも、

脳と環境の仕組みとして、最初の一歩が重くなりやすい

と考えたほうが、現実に近いと僕は感じています。

家事・育児・仕事のトリプルタスクは、それだけでハードモード

しかも、あなたはおそらく、

  • フルタイムで働きながら
  • 家事もして
  • 子どものことも気にかけている

そんな「三刀流」で毎日を回していますよね。

同僚の中には、
「家に帰ったら自分の時間」という人もいるかもしれません。

でもあなたの一日は、仕事が終わってからが本番。

  • 保育園や学校のお迎え
  • 夕飯の準備
  • お風呂入れ
  • 宿題や明日の準備
  • 寝かしつけ

ここまで終わって、ようやく一息…
そんな中で、「さあ、勉強しよう」「さあ、整理しよう」と言われても、
脳も体も、ほぼバッテリー切れに近い状態です。

だからこそ、

「やる気はあるのに動けない」を、
「怠け」ではなく「ブレーキが強くかかっている状態」と見直す。

ここが、ラベルを知った“その後”のスタートラインになると感じています。


ラベルを知ったあとの落とし穴|「分かったのに、動けない」のモヤモヤ

僕がADHD(注意力優勢型)と診断されたのは、社会人1年目のときでした。
仕事があまりにもまわらなくて、上司から受診をすすめられたのがきっかけです。

診断を受けた当初は、正直ほっとしました。

  • 「努力不足」だけじゃなかったんだ
  • 「だらしない性格」だけの話じゃなかったんだ

と分かっただけで、少し肩の力が抜けた感覚がありました。

でも、その後が長かった。

「分かった」だけでは、行動パターンは急に変わらない

ラベルを知ると、こう思ってしまいがちです。

「原因が分かったんだから、明日から変われるはずだ」

僕も、ADHD関連の本やブログを読みあさって、
タスク管理アプリやタイマー術をいろいろ試しました。

でも、現実はこうでした。

  • 最初の数日はうまくいく
  • 3日目くらいから、だんだん面倒になる
  • 気づけばアプリを開かなくなる
  • 「ほら、また続かなかった」と落ち込む

そして最後には、

「ADHDって分かっても、この程度しか変われない自分は、やっぱりダメなんじゃないか」

と、ラベルを知る前よりつらくなる瞬間もありました。

「ラベルを知った自分」を、さらに責めてしまうループ

ここで起きていたのは、

  1. ラベルを知る
  2. 少しホッとする
  3. 「じゃあ、ちゃんとやらなきゃ」とハードルを上げる
  4. 現実はそんなに急に変わらない
  5. 「ラベル知ってもダメな自分」として二重に責める

という悪循環でした。

このループから抜け出すために、僕が必要だったのは、

「大きく変わる」ことではなく、
「一歩目のハードルを下げる」こと

でした。

次の章では、そのために朝活の1時間をどう使うか、
僕なりの工夫をお伝えしていきます。


朝1時間の使い方|「最初の3分」を軽くする3つの工夫

ここからは、
「ADHD やる気あるのに動けない」状態から少しでも抜け出すために、

  • 朝活
  • 勉強・資格
  • 思考整理

という3つの視点で、一歩目を軽くする工夫を書いていきます。

工夫1:「今日やること」ではなく「最初の3分だけ」を決める

朝活と聞くと、

  • 30分読書
  • 1時間勉強
  • 3つのタスクを終わらせる

のように、「成果」を決めたくなります。

でも、ADHD気質の脳にとって、

「30分やる」「10ページ進める」というゴールは、
スタート前から少し重たいことが多いです。

そこで僕は、

「最初の3分でやること」だけを決める

というルールに切り替えました。

具体的には、寝る前にメモ帳にこう書きます。

  • 明日の朝、最初の3分だけ:
    → テキストを開いて「目次」を眺める
    → 今日やる仕事をA4メモに3行だけ書く
    → 洗濯機のスイッチだけ押す

ポイントは、「3分あれば絶対終わること」にすることです。

3分だけ動き出せると、不思議とそのまま5分、10分と続く日もあります。
逆に3分やっても続けられなかった日は、「3分できた自分」をちゃんとカウントする。

「0か100か」ではなく、「3分できたら3点加点」くらいの感覚で見る。

これだけでも、少しずつ自己評価のつけ方が変わってきました。

工夫2:タスクは「名詞」ではなく「動詞」まで分解する

「やる気はあるのに動けないタスク」の多くは、
書き方がふわっとしていることが多いです。

  • 提案書
  • 片づけ
  • 勉強
  • 資格

こういった「名詞」で書かれたタスクは、
脳にとっては「具体的に何をすればいいのか」が分かりません。

そこで、

タスクを「動詞」まで分解する

ということを意識しています。

例えば、

  • 「資格の勉強」
    → 「テキストのp.20〜25を声に出して読む」
  • 「仕事の資料」
    → 「資料Aのタイトルだけ書き出す」
  • 「片づけ」
    → 「ダイニングテーブルの右半分だけ片づける」

こうすると、脳が「何をすればいいか」をイメージしやすくなり、
一歩目が少し軽くなります。

僕の場合、A4の紙に

  • 上:今日やる「動詞タスク」を3〜5個
  • 下:夜に「できたこと」を3行だけメモ

という形で書き出すことが多いです。

(このA4メモの背景や試行錯誤は、後半のnote紹介で触れます)

工夫3:あえて「思考整理だけ」の朝をつくる

「朝活=生産性を上げる時間」と考えると、
どうしても“成果”を求めてしまいます。

でも、ADHD気質の頭は、

  • 情報
  • 不安
  • やり残し感

などが積み重なって、そもそもキャパオーバーになっている日も多いです。

そんな日は、無理に何かを「進める」よりも、
あえて朝活を「思考整理だけ」に振り切ることがあります。

具体的には、

  1. メモアプリ or 紙に、「今日気になっていること」を3分だけ書き出す
  2. その中から、「今日絶対にやらないと困ること」を1つだけ丸で囲む
  3. 残りは「明日以降でもいい」と一旦棚上げする

これだけでも、頭の中の「ざわざわ」が少し落ち着く感覚があります。

進んでいないようでいて、「優先順位を決めた」という意味では、
ちゃんと一歩前に進んでいる。

そんなふうに、自分のしていることの意味を
少しだけ言葉にしてあげるのも大事だなと感じています。


僕の朝活ログ例|朝4時〜6時のリアルタイムライン

ここからは、実際の僕の朝のタイムラインを、
「うまくいった日」と「うまくいかなかった日」の両方で書いてみます。

うまくいった日(朝4時スタート)

  • 4:00 起床・白湯を飲む
  • 4:05 軽くストレッチしながら、ぼんやり今日の流れをイメージ
  • 4:15 A4メモを開いて「最初の3分タスク」を確認
  • 4:20 テキストの目次を3分だけ眺めてウォームアップ
  • 4:30 乾燥機から洗濯物を取り出して畳む
  • 4:40 保育園の準備(着替えセット・タオル・連絡帳などをチェック)
  • 5:00 朝活開始(資格勉強/思考整理メモ/仕事タスクの分解など)
  • 5:45 朝活のしめに「今日できたらいいこと」を3行メモ
  • 6:00 家族の朝の時間(朝ごはん・身支度・送り出し)

この日は、
「最初の3分タスク」→家事→朝活
という流れがうまくつながったパターンです。

うまくいかなかった日(同じく朝4時スタート)

  • 4:00 起床・アラームを止めたあと、そのままスマホを開く
  • 4:15 SNSやニュースを眺めているうちに、時間だけが過ぎる
  • 4:25 「やばい、もう4時半になる」と慌てて布団から出る
  • 4:30 とりあえず乾燥機から洗濯物を出すが、畳まず山のまま置いてしまう
  • 4:40 保育園の準備だけ最低限すませる
  • 5:00 朝活を始めるつもりが、コーヒーを飲みながらぼーっとしてしまう
  • 5:20 「もう中途半端だし、今日は無理かも」とあきらめモードに入りかける
  • 6:00 家族の朝の時間スタート(バタバタしつつそのまま仕事モードへ)

以前の僕なら、この日は

「せっかく4時に起きたのに、結局朝活できなかった」

とゼロ点をつけて終わらせていました。

今は、夜寝る前にA4メモの下半分に、こんなふうに書いています。

  • 今日できたこと:
    ・4時に一応起きられた
    ・保育園の準備は整えられた
    ・「スマホを開くと朝活が崩れやすい」という自分のパターンを再確認できた

「何もできなかった日」でも、
観察メモを残して0点から30点くらいにしておく

そんなふうに点数のつけ方を変えることで、
「明日もう一回だけやってみるか」と思えるようになってきました。


今日から試せる「最小の一歩」

ここまで読んでくださったあなたに、
今日から試せる「最小の一歩」を3つだけまとめます。

① 「明日の最初の3分だけ」を、寝る前に1つ決める

  • テキストの目次を眺める
  • 今日やることを3行だけ書く
  • 洗濯機のスイッチだけ押す

どれでもいいので、3分で終わるものを1つだけメモに残してみてください。

② タスクを「動詞」まで分解してみる

明日の自分にお願いしたいことを、
「名詞」ではなく「動詞」で書いてみます。

  • × 資格の勉強
    ○ テキストp.20〜25を読む
  • × 片づけ
    ○ ダイニングテーブル右半分の紙だけ捨てる

この「書き換え」だけでも、一歩目の重さが少し変わります。

③ 動けなかった日こそ、3行だけ「観察メモ」を書く

  • 今日はなぜ動けなかったのか
  • どんなことを考えていたのか
  • それでもできた「ほんの少しのこと」は何か

を、3行だけ書いてみてください。

「動けなかった自分を、裁くためではなく、
理解するためにメモする」

この姿勢が少しずつ育ってくると、
「やる気はあるのに動けない自分」との距離感も
少しやわらかくなっていきます。


まとめ|完璧に動けなくても、「ダメ」と決めつけなくていい

最後に、この記事のポイントを簡単にまとめます。

  • 「やる気はあるのに動けない」は、怠けではなく
    脳と環境のブレーキが強くかかっている状態かもしれない
  • ラベル(ADHDなど)を知っても、行動パターンは急には変わらない
  • だからこそ、「大きく変わる」よりも「一歩目を軽くする工夫」が大事
  • 朝活の1時間を
    ・最初の3分タスク
    ・動詞タスクへの分解
    ・思考整理だけの日
    として使い分けてみる
  • 動けなかった日こそ、「観察メモ」を残して0点から救い出す

完璧に動ける朝が続かなくても大丈夫です。

「今日は3分だけ進められた」
「今日は何もできなかったけど、パターンは見えてきた」

そんな小さな変化も、ちゃんと前に進んでいるサインです。

このブログは、
「要領が悪いまま進んでいく朝活ログ」 として続けていきます。

あなたの朝活も、きれいな成功ストーリーじゃなくて大丈夫。
一緒に、「動き出せない自分」と付き合い直していきましょう。


もっと深く知りたい方へ|noteのご案内

この記事では、
「やる気はあるのに動けない自分」との付き合い方を、
朝活と工夫の視点からざっくりお話ししました。

もし、

  • 僕が社会人1年目でADHDと診断されるまでのストーリー
  • 「努力不足」という言葉にずっと縛られてきた背景
  • そこから「努力の意味」がどう変わっていったか

など、もう少し踏み込んだ心の裏側を知りたい方は、
こちらのnoteで詳しく書いています。

また、

  • 心がしんどい日のために置いておける「言葉の避難場所」がほしい
  • 自分を責めすぎてしまう癖を少しゆるめたい
  • 印刷して手元に置けるような言葉があると安心する

そんな方には、こちらの有料noteもつくりました。

「がんばれ」ではなく、
心の温度を少しだけ元に戻してくれる言葉を集めています。

「背景も知りたい」「実際の言葉を見てみたい」と感じた方は、
よければのぞいてみてください。