忘れ物だらけの子ども時代とADHD気質|「だらしないだけじゃなかった」と気づくまで
2025.11.27投稿
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はじめに|忘れ物だらけだった子ども時代を思い出す朝、ありませんか?
朝、子どものランドセルや通園バッグをチェックしていて、ふと、こんなことを思う瞬間はありませんか?
- 「あ、また連絡帳入れ忘れてる…」
- 「プリント、どこに置いたっけ?」
- 「この感じ、昔の自分そっくりだな…」
僕自身、子どもの頃から忘れ物だらけでした。
連絡帳、プリント、体操服、宿題。
「今日は全部そろってるはず」と思って学校に行っても、先生に「◯◯くん、また忘れてるよ」と言われる日々。
そのたびに、周りの大人からはこう言われていました。
「だらしないだけ」
「やればできるのに、ちゃんとしないから」
「注意力がないだけでしょう」
何度も言われるうちに、
「忘れ物をする自分=だらしない、ダメな自分」
というイメージが、心の中にどんどん積み上がっていきました。
大人になった今でも、鍵・財布・スマホの「うっかり忘れ」が続くと、つい昔の言葉が頭の中でリフレインします。
「またやってるよ、自分…」
※この記事は、医療の専門家ではない一人の体験談です。
診断や治療については、必ず専門機関に相談してください。
僕は社会人1年目のときにADHD(注意力優勢タイプ)と診断を受けました。
そのとき初めて、子ども時代の「忘れ物だらけ」の背景に、脳の特性や環境要因があったかもしれないと知りました。
この記事では、
- 忘れ物だらけだった子ども時代をどう受け止め直したか
- 朝活×思考整理で、過去の自分との付き合い方をどう変えてきたか
- 今の自分や子どもへのイライラを、少しやわらげる視点
を、僕自身の体験をベースにお話しします。
「この記事では、朝活×勉強×思考整理の視点から、この“忘れ物だらけだった子ども時代”の悩みを、一緒に言語化していきます。」
「だらしない子」だった?忘れ物の裏側にあったもの
忘れ物=性格の問題だと思っていた子ども時代
子どもの頃の僕は、とにかく「準備」がうまくできないタイプでした。
- 明日の持ち物を前日にそろえられない
- 連絡帳を書き写し忘れる
- プリントをランドセルに入れたつもりで机に置きっぱなし
- 委員会のプリントを配るのを忘れて家まで持ち帰る
もちろん、自分なりに「気をつけよう」とはしていました。
でも、うまくいかない。
そんな僕に返ってくる言葉は、だいたい決まっていました。
- 「だらしない」
- 「ちゃんと見なさい」
- 「何回言ったらわかるの」
何度もくり返されるうちに、
「忘れ物をする自分=ダメな自分」
というイメージが、心の中にべったり貼りついていきました。
あとから知った「発達特性かもしれない」という視点
社会人になってから、仕事の段取りや期日管理でつまずき、上司に勧められて受診したことがきっかけで、僕はADHD(注意力優勢タイプ)と診断されました。
そのとき、医師からこんな説明がありました(あくまで僕の理解ベースです)。
- 一つのことに集中しすぎて、他の情報を見落としやすい
- 視界に入っているのに、頭の中で処理されないことがある
- 同時に複数のことを意識するのが、もともと苦手な脳の傾向がある
つまり、子ども時代の「忘れ物だらけ」も、
怠けていたわけでも、わざとでもなく、脳の情報処理のクセが影響していた可能性があるということ。
もちろん、これはあくまで一人の体験談であって、「忘れ物が多い=みんなADHD」という話ではありません。
でも、僕にとっては
「あれは全部、自分の性格のせいだったわけじゃないのかもしれない」
と気づけたことが、とても大きな転換点でした。
「特性のせい」にしたくない気持ちとの葛藤
一方で、こんな気持ちも出てきます。
- 「特性のせい」と思うのは、なんだか甘えのような気がする
- とはいえ、全部を「努力不足」として抱え込むのもしんどい
この板挟みの感覚って、とても苦しいですよね。
僕は、この葛藤をそのままにしておくと、どこかでまた「自分を責めるループ」に戻ってしまうことに気づきました。
そこで始めたのが、朝活の10分を使った“子ども時代の棚おろしメモ”です。
忘れ物だらけの子ども時代を、朝活でやさしく整理してみる
ここからは、僕が実際にやってみてラクになった「過去の自分との付き合い方」を、朝活ノートの形で紹介します。
どれか一つでも、「やれそう」と感じたものだけ試してみてください。
工夫1:忘れ物エピソードを「がんばっていた証拠」として書き出す
まずやってみたのは、忘れ物エピソードを“失敗リスト”ではなく“がんばりリスト”として書くこと。
朝の静かな時間に、A4用紙かノート1ページを使って、
- 左側に「忘れ物のエピソード」
- 右側に「そのとき実はがんばっていたこと」
を書き出していきます。
例:
- 【エピソード】図工の用意を忘れた
→【がんばっていたこと】前の日、宿題と漢字テストの勉強をなんとか終わらせて寝た - 【エピソード】遠足の日、ハンカチを忘れた
→【がんばっていたこと】前日の夜、自分で持ち物を何度も確認してリュックを詰めた
こんなふうに、「忘れ物の裏にあった“頑張り”」をあえて言語化してあげると、子ども時代の自分に対する視線が、少しやわらかくなります。
工夫2:大人の目線で「その子にかけてあげたかった言葉」を書いてみる
次のステップは、当時の自分に、大人の自分がかけてあげたかった言葉を書き出すこと。
- 「忘れ物多いよね」ではなく
→「いっぱい抱えながら、よく学校に行ってたね」 - 「だらしない」ではなく
→「一気に全部はむずかしいよね。ひとつずつ試そうか」
朝の10分で、1エピソードに対して一言だけ書く。
それだけでも十分です。
これは、「過去を美化する」というよりも、当時の自分を一人の“子ども”として扱い直す作業に近い感覚でした。
工夫3:今の子どもへの「声かけテンプレ」を作っておく
もし自分の子どもにも忘れ物が多いなら、イライラする前に「声かけテンプレ」を作っておくのもおすすめです。
朝活ノートに、こんな感じのフレーズをメモしておきます。
- 「忘れ物が多い=ダメ」じゃなくて、
「準備の仕組みがまだ育っている途中なんだよ」という言い方 - 「なんでできないの?」ではなく、
「どこでつまずきそうか、一緒に考えようか?」 - 「ちゃんとしなさい」ではなく、
「明日は一つだけ、増やしてみようか」
その場であわてて言葉を探すと、どうしても昔の「叱られた言葉」が出やすくなります。
朝の落ち着いた時間に“未来の自分が使う言葉”を準備しておくことで、感情ではなく「設計済みの言葉」で関われる確率が、少し上がりました。
僕の朝活ログ例|忘れ物と向き合う10分ノート
ここでは、実際の朝活の流れの一例を紹介します。
読者の方は本業一本でがんばっている前提なので、「仕事の段取り」と「心の整理」を中心にしています。
僕の朝活タイムライン(例)
- 4:30 起床・白湯を飲む
- 4:40〜4:50 「子ども時代棚おろしノート」10分
- 4:50〜5:10 資格の勉強 or 仕事にいかせそうな本を読む
- 5:10〜5:30 今日の仕事の段取りメモ/ToDo整理
- 5:30〜 家事・子どもの準備にシフト
忙しい日でも、
「10分だけは、過去の自分にやさしい目線を向ける時間」
としてキープするイメージです。
ノートの簡単フォーマット
A4用紙かノート1ページを3つのゾーンに分けて使っています。
- 【過去のエピソード】
→ 忘れ物や、怒られたシーンを一言で書く - 【そのときのがんばり】
→ 無理やりでもOKなので、「実はやっていたこと」を探す - 【今かけてあげたい言葉】
→ 大人の自分として、その子に一言だけメッセージを書く
例:
- 過去のエピソード:
図工の時間に道具一式を忘れた - そのときのがんばり:
その前の時間のテスト勉強を朝ギリギリまでしていた - 今かけてあげたい言葉:
「テストも図工も、一人で全部はむずかしいよね。
次からは、誰かと一緒に確認する方法も試そうか」
きれいに書く必要はまったくありません。
むしろ、ぐちゃぐちゃの殴り書きでOKです。
大事なのは、
- 「全部自分が悪かった」と思い込んでいる記憶に、
- 別のラベルをそっと貼り直してあげること
だと感じています。
今日から試せる「最小の一歩」
最後に、今日からできる一歩を、すごく小さく3つにしぼってみます。
- 「昔の忘れ物エピソード」を一つだけ書き出す
…箇条書きで1行だけでOKです。 - そのとき「実はがんばっていたこと」を1つ探す
…こじつけでもいいので、「あれもしてたな」を思い出してみる。 - 今の自分から、その子に一言だけメッセージを書く
…「ちゃんとしなさい」以外の言葉を選んでみる練習として。
これだけでも、「忘れ物だらけだった自分=ダメ」という図が、少しずつゆるんでいきます。
いきなり過去を全部ポジティブに書き換える必要はありません。
要領が悪いまま、1エピソードずつ扱っていけばいいと、僕は思っています。
関連noteのご紹介|もっと深く知りたい方へ
この記事では、「忘れ物だらけだった子ども時代」を、朝活とノートを使ってやさしく整理する方法をお話ししました。
実は、社会人1年目でADHDと診断されてから、「努力ってなんだろう」「怠けとの違いはどこにあるんだろう」と悩み続けた時期があります。
そのあたりの裏側のストーリーは、note記事でより詳しくまとめています。
- 子ども時代〜社会人1年目までのつまずき
- 「努力不足」と言われ続けた僕の解釈がどう変わっていったか
- 今でも悩みつつ、どう折り合いをつけているか
などを知りたい方は、こちらも覗いてみてください。
🔗 note無料記事
『がんばっているのに報われない…社会人1年目でADHDと知って、努力の意味が変わった話』
https://note.com/pon2note/n/na6443ff1293e
また、「心が疲れた日のために、すぐ読み返せる“整える言葉”がほしい」という方には、有料noteも用意しています。
- 自分責めが強くなったときに読みたい言葉
- 僕自身が落ち込んだ日に救われた、短いフレーズ集
- 印刷して手元に置いておける形
🔐 note有料記事
『整える言葉 10選 —心が疲れた日のために—』
https://note.com/pon2note/n/nd0a310652b9f
“要領が悪いまま進む大人”同士、ゆっくり一歩ずつ、自分との付き合い方を整えていけたらうれしいです。